馬油(バーユ)って聞いたことありますよね?
昔ながらにあるものなので、ちょっと古臭いイメージがある人も多いでしょう。
たしかにパッケージもレトロなものが多いです。
しかしずっと使われ続けているのは、いいものだからです。
古臭いなんてイメージは捨てて、今回は馬油の魅力に迫ってみましょう!
ここでは馬油の特徴や効果、おすすめの使い方まで詳しくご紹介していきます。
Contents
馬油とは
馬油はもともと、民間療法の特効薬として使われていた油です。
文字通り馬から抽出した油です。
火傷、肌荒れ、炎症、湿疹などいろいろな用途に使用されてきました。
漢方を扱う病院では、ニキビやアトピー肌の治療薬として馬油を処方するところもあります。
しかし近年では、治療薬としてよりもその美容サポート効果に注目が集まっています。
美容愛好家の中にも愛用者がたくさんいるほど、馬油には美容効果が詰まっているからです。
そこには、ほかのオイルにはない特徴や性質があります。
特徴
馬油は、馬から抽出した油です。
つまり私たちと同じ哺乳類から抽出しているわけです。

そのため私たちの皮脂ととても良く似た性質をもっています。
これはスキンケアにおいて、かなり有益に作用してくれます。
・浸透力が高い
・殺菌作用、抗酸化作用
・血行促進サポート
・抗炎症作用
・安全性が高い
・飽和脂肪酸が少ない
こういった特徴があるので、それぞれ詳しくみていきましょう。
高い浸透性
馬油を手に取ると、かなりベットリとしています。
まさに「油」といった感じで、お肌に塗るのをためらってしまいそうな…と思いきや、塗ってみるとベタベタしない!
なぜならあっという間に肌に浸透してしまう浸透力をもっているからです。
私たちの皮脂によく似ているので、ほかのどんなオイルにも負けないくらいスーッと肌に馴染んでくれます。
■セラミドがポイント
私たちの肌の一番外側にあるのが角質層。
角質層によって肌内部の水分は守られ、外部刺激の侵入が防がれています。(それがバリア機能です)
だから角質層の働きは、私たちの肌をきれいに保つための大事なポイント!

その角質層の中で、水分を保ってくれている主成分がセラミドです。
肌バリア機能と保湿を考えるうえでセラミドはかなり重要な成分といえます。

馬セラミドは動物性のセラミド(天然セラミド)なので、私たちの角質層に浸透しやすくなっているのです。
だから塗っていくそばから角質層にスーッと浸透していってくれます。
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殺菌作用、抗酸化作用
馬油はあっという間に肌に浸透し、油膜を張ってくれます。
すると皮膚は外気と遮断され、菌を寄せ付けなくなります。
さらに、肌に浸透していくのと同時に肌内部の空気を追い出してくれます。
これらの作用と、含まれているビタミンEの働きによって、肌の酸化をゆるやかにすることができるのです。(老化防止となる抗酸化作用)
抗酸化作用とは?
活性酸素の働きを抑制(または活性酸素を除去)して、体の酸化を抑える作用のこと
血行促進サポート
馬油は皮膚の1mmほどの深さまで浸透してくれます。
さらに伸びがよく、マッチ棒の先ほどの量でも片腕分くらい広がって、一気に広範囲を膜で覆ってくれます。

それによって肌が保温、保湿されるので血行が良くなり、まるでマッサージをしたように血液循環をサポートしていきます。
■「油やけ」にはならないから安心
浸透しやすいといっても、馬油は人間の皮脂と構造がよく似ています。
だから体内に吸収されても血行促進サポートというメリットだけ。
鉱物油が浸透しておきる「油やけ」といった症状にはならないので、安心して使うことができます。
炎症を抑え、熱を取り除く(抗炎症作用)
馬油がもともと民間薬として使われていたのは、火傷によく効いたからです。
炎症を抑えて、熱を取り除く作用をもっています。

だから炎症が原因となっている肌トラブルにも有効なのです。
安全性が高い
馬の肉は「さくら肉」と呼ばれていてとっても美味しい!
だからもちろん、抽出された油だって食べれてしまいます。
食べられるくらいだから副作用もないということです。
赤ちゃんや子供にだって、安心して使うことができます。
飽和脂肪酸が少ない
一般的に動物性の脂肪は飽和脂肪酸がとても多く、コレステロールの原因になるとされています。
ところが不思議なことに、馬油は不飽和脂肪酸が63%を占めているんです。
不飽和脂肪酸はコレステロールの沈着を防ぐといわれているので、ダイエットの邪魔にもなりにくい油なんですね。

馬油を食べることはないでしょうが、とにかく健康にいい油だってことです!
馬油の美容効果

さて、こういった特徴がある馬油ですが、うれしい美容効果もたくさんあります。
毎日のケアや肌トラブルの改善に役立ってくれること間違いなしです!
保湿力が高い
馬油の保湿力はもうおスミ付きです。
肌に油膜を張るのではなく、浸透したうえで乾燥を防いでくれるので保湿効果はバツグン!
乾燥肌にはもちろん、かゆみがともなうような炎症を起こした肌にも有効です。

また、日焼け後のヒリヒリした肌にも最適です。
紫外線をたくさん浴びると、肌は喉カラカラの状態になってしまいます。
日焼け後にはしっかりと保湿してください。
くすみ、ニキビ対策
馬油のもつ血行促進サポート力が、肌の新陳代謝もサポートてくれます。
これによってくすみが薄くなるという効果も期待できます。
代謝が良くなれば、メラニンの排出がスムーズになるからです。

そのターンオーバーごとにメラニンが排出されていくことになります。
また、馬油のもつ抗炎症作用、抗菌作用がニキビの改善にも効果的です。
スキンケアだけじゃない!
馬油の使い方

スキンケア用品として、美容液にも負けないくらい美容効果がある馬油。
さらにほかの使い方もたくさんあるんです!
・ヘアケアに!
・マッサージクリーム代わりに!
・ブースターに!
・まつ毛ケアに!
・アイメイク落としに!
使い方は工夫次第。
自分流の使い方を見つける楽しさもあります。
IKKOさんおすすめの使い方
美容家で有名なIKKOさんも馬油の愛用者です。
そしてIKKOさんのオリジナルは、洗顔前に馬油を使うという方法です。
洗顔は肌の汚れや古くなった皮脂を落とすために、美容のうえで必要不可欠な工程です。
しかし洗顔料は肌の保湿成分も奪ってしまうので、リスクもあります。
なんとか保湿成分を守りながら洗顔したいものです。

そこで洗顔前に馬油を肌に塗り、保湿成分を逃がさないようにするという方法がIKKO流です。
1・洗顔前に馬油を顔に塗り、浸透させながらやさしくマッサージ
2・5分ほど経ってから軽く馬油を拭き取る
3・洗顔料をしっかりと泡立てて、洗顔
こうして洗顔前に馬油をとり入れることで、洗い上がりはかなりしっとり!
馬油のマッサージ効果で肌代謝もサポートされ、肌がワントーン明るくなっていきます。
ほうれい線にも効果がありそう!
ぜひ試してみてください。
見覚えのあるパッケージですね!

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妊婦さんも活用できる!

妊婦さんの大敵、妊娠線。
これは絶対に予防しておきたいと思う妊婦さんがほとんどでしょう。
その妊娠線予防でも馬油が大活躍してくれます。
妊娠線とは
妊娠線とはお腹が膨らみ始めてからできる、肌の亀裂の総称です。
妊娠線ができてもできなくても胎児に影響はありませんが、できてしまうと改善が難しくなるので絶対に予防しておきたいものです。

個人差はありますが人によっては数十本もの妊娠線ができることもあり、かなり目立ってしまうからです。
じつはこの妊娠線は、肌の表面(表皮)にできているわけではありません。
皮膚の表面はある程度伸びる構造になっているからです。

しかしその下の真皮や皮下組織は急激な伸びに対応できないので、お腹の成長に伴って弾性線維に亀裂ができ、妊娠線となって現れてしまいます。
馬油ならおまかせ!
そこで妊娠線の予防には、少しでも肌の奥まで保湿することが大切。
妊娠線予防の専用クリームも販売されています。
しかし専用クリームじゃなくても、天然100%のオイルなどが大活躍してくれます。

なかでも浸透力が高いのは馬油やホホバオイルなどですが、人の脂肪酸とよく似た構造の馬油は1番のおすすめアイテムといえます。
安全性が高いので、妊娠中も安心して使うことができるのもポイント!
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妊娠線予防の使い方
妊娠予防のクリームは、早い人だと妊娠3ヵ月頃から使用する人もいます。
一般的には5ヵ月から6ヵ月くらいの、お腹の膨らみがわかり始めた頃から使用します。
使い方は簡単で、馬油をよくお腹に塗るだけ。
お風呂上がりや着替えのとき、なるべくこまめに塗っていきましょう!
トイレの中に置いておき、トイレに行く度に塗るようにするという方法もおすすめです。(こまめに塗ることができます)
コスパの良さがうれしい
世の中には効果の高い化粧品がたくさんあります。
その代わり、お値段も高かったりします。
しかしリーズナブルな価格の商品の中にも、優秀なスキンケア用品が隠れています。
馬油もその1つだと思います。
コスパがいいと感じるかどうかは人それぞれで使ってみなければわかりませんが、興味があったらぜひ馬油を試してみてください!