少し前まで、スキンケアでは「化粧水で水分補給+油分でフタ」が保湿という考え方でした。
しかし今では、「保湿成分を肌にとり入れる」のが正しい保湿とされています。
この認識でクリームをとり入れていくなら、どんな選び方をすればいいのでしょうか。
水分を保つ役割と一緒に詳しくみていきましょう。
肌の水分量は保湿成分で保持
以前のスキンケアにおいての考えかたは「油分によって肌の水分は守られる」とされていました。
しかし実際には、肌の水分がしっかりと保たれている状態で
・天然保湿成分(NMF)…18%
・皮脂…2%
つまり皮脂(油分)の役割はほんの2%程度で、ほとんどはセラミドなどの細胞間脂質(保湿成分)によって水分は保たれているわけです。
だからスキンケアにおいては保湿成分をとり入れることが大切になってきます。

クリームの選び方
現在ではクリームの特色もさまざまで、保湿成分がたっぷりと配合されているものや、昔ながらの油分が中心のものなどがあります。
そういった数あるクリームの中からの選び方は「それまでのスキンケアの工程によりけり」のクリームとなります。

スキンケアの終盤に使用するクリームは、自分のスキンケアのまとめに「調整役」として活躍させていくのがポイントです。
クリームで保湿成分を補う場合
化粧水や美容液を保湿目的ではなく美白目的用のものを使用している場合、保湿成分が足りなくなるのでクリームによって保湿成分をとり入れていく必要があります。
また、乾燥肌や敏感肌で保湿成分をたくさん必要としている場合も、クリームでさらに保湿成分を加えていってもいいでしょう。
こういった保湿成分中心のクリームを選ぶときには、配合されている保湿成分の種類が大切になってきます。
おすすめの保湿成分はセラミド
前述したように、肌の保湿力は細胞間脂質が80%を担っています。
ということは細胞間脂質を補える成分をとり入れていけば、肌の保湿力も上がるということです。
細胞間脂質の中にはスフィンゴ脂質、リピジュア®、水素添加大豆レシチンなどがありますが、40%はセラミドです。
保湿成分にはヒアルロン酸、コラーゲンなど有名なものがたくさんありますが細胞間脂質の保水力を高くするのはセラミドという成分なんです。
こちらもチェック
セラミドはそのまま肌に塗っても角質層には浸透しにくく、クリーム状になった化粧品でとり入れたほうが浸透しやすいという特徴もあります。
クリームで保湿力を上げるなら、このセラミド配合の商品を選ぶのがおすすめです。
セラミドにも種類がたくさんある!
クリームで皮脂膜を補う場合
美容液や乳液でたっぷりと保湿成分をとり入れている場合は、スキンケアの仕上げにクリームで皮脂膜を補っていきましょう。
つまり油分が多めのクリームを選ぶのです。

ただし、まだ皮脂分泌が盛んな30代くらいまでなら皮脂膜を補う必要性もあまりないように感じます。
肌質によっても違いがあるので、皮脂膜を補う必要があるかどうかの見極めが必要です。
どちらのほうが肌の調子が上がるか実際に試してから決めてください。
皮脂膜ならワセリンを!
クリームで皮脂膜をフォローしたいときはワセリンもおすすめです。
ワセリンは肌への刺激がほとんどない成分です。
さらに角質層にはほぼ浸透しない性質があり、角質層の上でしっかりと皮膚を守ることができます。
保湿成分をたっぷりととり入れた仕上げにワセリンでカバーすれば、より強力に保水力をキープできるわけです。
ワセリンの種類を詳しくチェック
クリームは部分使いでもO.K
乳液や美容液で保湿成分は十分に補えている、皮脂膜をフォローする必要もないといった場合は部分使いでクリームを利用するのもおすすめです。
目元や口元は年齢に関係なく皮脂腺が少なくなっています。
そういった目元や口元だけクリームで油分を補っていくと乾燥しにくくなります。
上手に工夫して、スキンケアの中にクリームをとり入れていってください。
そのほかの選び方シリーズ