ニキビはさまざまな年代の肌にできる肌トラブルです。
ついつい触ってしまうし、メイクのときにも気になるし…。
できてしまったら速攻で治したいですよね。
しかし治すといっても、効果的な治し方はニキビの種類によって違います。
ニキビは大きく分けると「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」の2種類で、同じニキビでも原因が違うからです。
ニキビケアの基本になるので、この2種類がどう違うのかみていきましょう。
※今回の解説は進行度合いにもとづくニキビの種別とは違いますが、進行度合いについても簡単に説明します。
Contents
思春期ニキビと大人ニキビの違い
ニキビの種類というと白ニキビや赤ニキビといった種類もあるのですが、これはニキビの進行具合で決まる種別です。
・白ニキビ
初期のニキビ
・黒ニキビ
白ニキビが酸化などで黒く見える状態
・赤ニキビ
炎症がはじまったニキビ
・黄ニキビ
炎症が進んで膿をもった状態
※これらのニキビは進行度合いによっての違いになります
こういった進行具合以前に、ニキビにはそもそも「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」の2種類があります。
この2種類は原因が違うので、ケアの方法も違ってきます。
混同してはいけない、ニキビの基本です!
発生場所の特徴
思春期ニキビと大人ニキビの見分けかたとして、わかりやすいのが発生場所です。
思春期ニキビはTゾーン
10代の思春期世代は、ホルモンバランスの関係で皮脂分泌が盛んになります。
そういった皮脂分泌によってできるニキビが思春期ニキビです。
だから皮脂分泌がとくに多くなりがちなTゾーンにできやすいという特徴があります。
大人ニキビはUゾーン
一方で大人ニキビは顎やフェイスラインにできやすい傾向があります。
いわゆるUゾーンです。
また、大人ニキビは同じ場所にできやすいという特徴ももっています。
思春期ニキビの解説

「思春期ニキビ」は10代の思春期にできやすいことから、思春期ニキビと呼ばれています。
ではなぜ思春期にできやすいのでしょうか。
成長ホルモンの影響
思春期の頃は成長ホルモンが活発に分泌されています。
その成長ホルモンによって皮脂腺が刺激されると、皮脂の分泌が過剰になりやすくなるのです。
だから各年代と比較しても、この思春期の年代が1番皮脂が多いといえます。

分泌量は体質によっての違いもあり、皮脂分泌が過剰な人や毛穴が詰まりやすい人などはTゾーンだけにとどまらず、頬にまでニキビができてしまうこともあります。
ただし思春期ニキビの原因はあくまで成長ホルモンの影響なので、20代になってホルモンバランスが整うと自然に改善されていくニキビです。
皮脂とニキビの関係
肌はターンオーバーによって生まれ変わっていきます。
そのときに排出されるのが角質です。
しかしこの角質が過剰に排出された皮脂と混ざり合って毛穴に栓をしてしまうと、コメド(面ぽう)となってしまう場合があります。(角栓ができてしまう状態)

このコメド(面皰)はニキビの赤ちゃんのようなものです。
コメド(面皰)とは
まだ炎症を起こす前のニキビのこと。
「白ニキビ(閉鎖面皰)」と「黒ニキビ(開放面皰)」がこれにあたります。
さらに毛穴内部でアクネ菌が増殖し、炎症してしまうと「赤ニキビ」「黄ニキビ」へと発展していってしまいます。
思春期ニキビを治すポイント
皮脂の分泌が原因の思春期ニキビには、皮脂コントロールに重点を置いたスキンケアをしていきましょう。
消炎症成分などが配合されているニキビ用スキンケア用品も効果的ですが、肌が乾燥しないように気を付けてください。
なぜなら肌の乾燥は皮脂の分泌をさらに過剰にしてしまうからです。
肌が乾燥してしまうと、保護機能が働いてより皮脂を分泌させてしまいます
だから洗顔には1番注意が必要です。
洗顔の注意点
皮脂が気になると、つい肌をゴシゴシと洗ってしまったり、洗浄力の強い洗顔料を使いがちです。
しかし過剰な洗顔も肌乾燥を招いてしまいます。
・肌をゴシゴシ洗う
・洗浄力の高い洗顔料を使う
・スクラブ入り洗顔料を毎日使用
・1日に何度も洗顔する
・熱いお湯でしっかり洗う
こういった間違い洗顔は肌を乾燥させ、ニキビの悪循環を招きかねません。
毛穴を詰まらせない、かつ肌を乾燥させない洗顔が大切です。
■思春期ニキビの正しい洗顔
まず洗顔の中で気をつけておきたいのは、使用するお湯の温度です。
お湯が熱すぎると、肌の保湿成分まで洗い流してしまいます。
熱いお湯のほうが皮脂がとれてサッパリしますが、ぬるま湯(32℃~35℃くらい)を使うようにしてください。

逆に冷たい水では汚れを落としきれません。
洗顔のやり方
①顔をぬるま湯で濡らしておく(予備洗い)
②泡立てネットできめ細かい泡をつくる
③泡を<Tゾーン→頬>の順に乗せる
④乗せた順に泡をクルクル転がすように洗う
⑤最後に目元をやさしく撫で洗い
手でこすらずに、泡の圧力でやさしく洗うのがポイントです。
大人ニキビの解説

大人ニキビは思春期ニキビよりも、かなり複雑なニキビです。
思春期ニキビはホルモンバランスによって皮脂量が多くなっていると想定できますが、大人ニキビは毛穴を詰まらせる原因を特定できないからです。
ターンオーバーの乱れ、不摂生によるホルモンバランスの崩れ、肌の乾燥によるバリア機能の低下…。
大人ニキビができてしまったら、自分のニキビは何が原因になっているのか心当たりを探る必要があります。
・肌の乾燥
・ターンオーバーの乱れ
・ホルモンバランスの乱れ
代表的な3つの原因を詳しくチェック
大人ニキビを治すポイント
ここで注意しておきたいのは、大人ニキビと思春期ニキビでは治しかたのポイントが違うということです。
10代の頃のニキビに効果的だったニキビケア用品を、同じように使用しても同じような効果は期待できません。
保湿できるスキンケア
大人ニキビの場合、なにが原因で毛穴が詰まっているかにもよりますが、まずは保湿をしっかりとしていきましょう。
10代の頃のように化粧水をたっぷりつけて終了!ではいけません。

肌の保湿成分は年齢とともに減少していってしまいます。
だからスキンケアでしっかりと保湿し、肌の水分量を上げておくことは肌の基盤を整えることになるからです。
肌乾燥からくる大人ニキビにはもちろん、ターンオーバーを整える手助けにもなります。
化粧水を肌全体にふくませたら、保湿成分配合の美容液やクリームで肌が水分保持できるようにしてあげましょう。
保湿成分選びの参考に!
ホルモンバランスを整える
大人になると、さまざまな要因でホルモンバランスが崩れがちになります。
こういったホルモンバランスの崩れも皮脂分泌を過剰にし、ニキビの原因となるのです。
・睡眠不足
・ストレス
・生理周期の影響
・暴飲暴食
まずは睡眠をしっかりととり、ストレスを溜めないようにしてホルモンバランスを整えていくことが大切です。

生理周期が影響してニキビができる人は「いつも生理前になるとニキビができる」といった具合に、ニキビができるタイミングが一定になる特徴があります。
保湿を意識して肌乾燥を防ぎ、ニキビができにくい肌作りをしていきましょう。
ほかにも妊娠初期や出産後もホルモンバランスが大きく崩れるので、ニキビができやすくなります。
こういった時期もストレスケアや保湿スキンケアを心がけ、ニキビ対策をしてください。
ちなみに妊娠中でも直接塗るタイプのニキビ薬なら使用できます。(注意事項を確認し、用法、用量を守ってください)
違いがわかったらケアスタート
思春期ニキビと大人ニキビ、2つのニキビの違いは簡単です。
自分のニキビはどちらかわかったら、ケアの方向性を決めて効率よく治していきましょう。