コラーゲン、ヒアルロン酸と肌保湿のために選びたい成分はいろいろあります。
しかしなんといってもおすすめはセラミド!
最近では保湿商品を選ぶときに、セラミド配合を意識する人も増えてきました。
そこで今回はセラミドという成分について詳しく解説していきます。
Contents
セラミドと保湿の関係
ではまず、セラミドがどういった働きをする成分なのかを説明していきましょう。
セラミドとバリア機能
人の肌の一番外側には角質層があり、角質層には「細胞間脂質」というものが存在しています。
細胞間脂質は積みあがったレンガ壁のようなものだと想像してください。(ラメラ構造)

その細胞間脂質が油分や水分を抱え込むことで隙間がなくなります。
ピッタリと積みあがったレンガ壁の状態です。(これが肌のバリア機能になります!)

角質層がスカスカだとこうなる!
しかし細胞間脂質がうまく水分や油分を保持できないとスカスカになってしまいます。
ボロボロで隙間だらけのレンガ壁になってしまうわけです。(バリア機能の低下)
セラミドとは、この細胞間脂質の主成分になります。
つまり角質層内の壁がしっかりしているかどうか、バリア機能が高いかどうかはセラミドにかかっているといえるのです。
加齢で減少する保湿成分

セラミドに限らず、本来肌がもつ保湿成分は加齢とともに減少していきます。
たとえばセラミドやコレステロールといった細胞間脂質は表皮細胞から生まれるわけですが、加齢とともに細胞が衰えていけば生成されにくくなります。
コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といった真皮層で働く保湿成分も、これらを生み出す線維芽細胞が衰えることで生成力が減少します。
ちなみに表皮細胞をつくる基底層が衰えると、新しい表皮細胞ができにくくなるのでターンオーバーが遅くなるのです。
こうして加齢による細胞の衰えなどが保湿成分を減少させていき、セラミドなら50代と20代では半分にまで減少してしまいます。
セラミド減少の原因
細胞の衰え以外にも、セラミドが減少していく原因があります。
1・酸化
私たちの細胞は酸化によってもダメージを受けます。
体内に取り込まれた酸素が活性酸素に変化し、酸化させていきます。
「肌の酸化」=「肌の老化」と考えてください。
こういった酸化は約8割が光老化(紫外線による酸化)と考えられています。
活性酸素は紫外線やストレスなどで発生しやすくなるからです。
ほかにも添加物や脂質の多い食事も影響するといわれています。
2・ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーが乱れたときもセラミドが生成しきれなくなり、セラミド不足の肌になりがちです。
このターンオーバーの乱れも紫外線の影響によるものが多くなっています。

ほかにも睡眠不足といった生活習慣の乱れが、そのままターンオーバーの乱れにつながります。
3・クレンジング、洗顔
最近では落ちにくいメイクが主流になっているので、それに合わせて洗浄力の高いクレンジング剤を使用する人が増えています。
しかし洗浄力が高ければ、そのぶん肌の保湿成分も除去してしまいがちです。

同じ理由で、洗浄力の高い洗顔料も肌の保湿成分を奪う一因になります。
ゴシゴシとこするような洗顔にも注意が必要です。
セラミドが不足した肌

ではこうした要因でセラミドが減少していくと、私たちの肌にどんな影響が出るのでしょうか。
バリア機能の低下
冒頭でも少し触れましたが、セラミドは角質層内で水分を挟みこみ、保つ成分です。
このセラミドが不足すれば、水分を保つ働きができなくなります。
すると細胞間脂質は隙間だらけになり、バリア機能が低下してしまいます。

バリア機能は肌にとってとても大切なものです。
低下すると外部刺激が肌内部に侵入しやすくなるだけでなく、肌内部の水分が外に逃げやすくなってしまいます。(上図参照)
せっかくヒアルロン酸、コラーゲンといった保湿成分をとり入れても、バリア機能が低下している状態では付け焼き刃になりかねません。
セラミドによってつくられるバリア機能は、ほかの保湿成分の働きにも影響するということです。
こちらもチェック
乾燥性敏感肌へ
肌の水分量が30%以下になるとカサつきを感じるようになります。(理想の水分量は40%~50%といわれています)
この時点でバリア機能に黄色信号が出ていると考えてください。
すると隙だらけになったバリアの中(肌内部)にアレルゲンが侵入しやすくなり、ちょっとした刺激でも肌が荒れるようになったら「敏感肌」への発展です。

敏感肌になってしまうと服を洗う洗剤やスキンケア用品にも反応する場合があり、かなり不便な状況になりかねません。
「肌が乾燥してるかな」と感じたら早めにバリア機能の修復(セラミド補充)をし、敏感肌への発展は食い止めたいところです。
しわや毛穴トラブル
バリア機能の低下で肌内部の水分も保ちにくくなるので、肌乾燥がどんどん進むことになります。
乾燥は肌にとって「万病のもと」といえるくらいリスキーなものです。
しわや毛穴トラブルのもとになるだけでなく、大人ニキビの原因にもなります。
もちろん見た目年齢にも影響が…。
こうしてセラミド減少による「バリア機能の低下」という1つの現象が、さまざまな肌悩みを招いてしまうのです。
セラミドを補うケアを!
さて今回はセラミドが肌にとってどのくらい大切なものか解説してきました。
セラミドはエイジングケアにおすすめの成分といえますが、乾燥が気になるなら年代を問わずとり入れてみて欲しい成分です。
敏感肌の予防、改善のためにぜひ選択肢に入れてみて下さい。
セラミド選びの参考に!