大人になってからできる「大人ニキビ」は手強い!
なかなか治りにくいし、繰り返してしまうし…。
なぜ繰り返してしまうかというと、大人の肌ならではの困った事情があるからです。
今回はニキビができやすくなってしまう「大人の肌事情」について解説していきます。
ぜひニキビ改善に役立ててください!
Contents
ニキビ発生のメカニズム
まず、ニキビができる流れをおさらいしておきましょう。

ニキビは角栓が毛穴を塞ぎ、コメド(面皰)ができてしまうところからはじまります。
コメド(面皰)とは
まだ炎症を起こす前のニキビのこと。
「白ニキビ(閉鎖面皰)」と「黒ニキビ(開放面皰)」がこれにあたります。

ここからアクネ菌が増殖して炎症を起こしてしまうと、「赤ニキビ」「黄ニキビ」へと発展していきます。
角栓と毛穴詰まり
するとまず考えるべきは「なぜ角栓が毛穴を詰まらせてしまったのか」という所です。
角栓は、皮脂と古くなった角質や汚れなどが混じりあってできます。
皮脂+角質+汚れなど=角栓
すると「角栓ができてしまったのが悪い」もしくは「角栓が詰まりやすかった毛穴が悪い」の、どちらかですね。
もしくはその両方が原因だったのかもしれません。
角栓の原因
角栓のせいでニキビができたなら、どうして角栓ができたのかも遡って考えてみましょう。
皮脂と角質が混ざって角栓ができるのですから「皮脂が過剰だった」もしくは「角質が排出できてなかった」の、どちらかだと想像できます。
その両方の可能性もあります。

また、洗顔がちゃんとできていなくて、毛穴に汚れが溜まっていたことも原因かもしれません。
角栓の原因
・皮脂が過剰
・角質が溜まっている
・汚れが溜まっている
毛穴詰まりの原因
もしも毛穴が詰まりやすくなっていたとしたら、毛穴周辺の皮膚が固くなっていた可能性があります。
肌の乾燥などが原因でターンオーバーが停滞すると、皮膚が厚く、固くなります。
すると毛穴が周囲に押されて、詰まりやすくなるのです。
毛穴詰まりの原因
・ターンオーバーの乱れ
こうしてとり上げていった原因によってニキビが発生していきます。

ニキビが繰り返しできるのは嫌なものですが、こういったプロセスが起きやすいのが大人の肌です。
では、その代表的な「大人肌の困った事情」を3つみていきましょう。
1・ホルモンの影響

1つ目の事情は、ホルモンの影響です。
思春期ニキビ(10代に多くみられるニキビ)もホルモンの影響ですが、これは「成長ホルモンによって皮脂が過剰になる」といった単純なものです。
しかし大人の肌に影響するのは女性ホルモンです。
バランス的な要素が大きいので、ちょっと複雑になってきます。
ホルモンのバランス
女性ホルモンには「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2種類がありまます。
女性の場合、この2つのホルモン分泌量が1ヵ月の間(生理周期)で目まぐるしく変化し、そのとき「どちらのホルモンが優位か」によって肌コンディションが違っていきます。

さらに更年期や妊娠期にもホルモン量が大きく変化するので、大人の肌は忙しいくらいに変化していくのです。
肌のコンディションが変わるのは、けっして加齢や乾燥といったものだけではないのです。
肌への影響
2つのホルモンはどちらも女性にとって大切なものですが、肌にとって大切といえばエストロゲンのほうです。
なぜならエストロゲンには、肌の保湿成分の量を高く保つ働きがあるのです。
だから更年期以降、エストロゲンの減少にともなって肌が乾燥しやすく、荒れやすくなってしまいます。

そしてエストロゲンよりもプロゲステロンのほうが優位のときは、皮脂の分泌量が多くなり、角層が厚くなるといった状態になります。
こうした要素から、プロゲステロンの分泌量が多いときはニキビができやすくなってしまうのです。

プロゲステロンの分泌が増えるのは、生理の1週間前くらいからです。(黄体期といいます)
だからこの時期になると、決まってニキビができる人が多いのです。
ホルモンバランスへの対策
黄体期は保湿をしっかりとし、肌をやわらかく保つようにしましょう。
ビタミンC誘導体といった成分で、皮脂をコントロールすることも有効です。

また、年齢次第でホルモンマネジメントも考えてみてください。
こちらもチェック
2・肌の乾燥

つぎに大人肌の困った事情は、乾燥です。
加齢によって保湿機能が低下していくので、年齢が上がるほどに困ることになりますね。
自分は乾燥していない!と思っていても、肌の内部が乾燥している「インナードライ」の可能性もあります。
肌の保湿成分は20代から減少していくので、30代ともなれば乾燥していてあたり前なのです。

ある程度の年齢になったら「肌は乾燥しているもの」と考えて対策していくべきです。
乾燥とニキビ
ではどうして肌が乾燥するとニキビができるのでしょうか。
それはまず、乾燥することによって皮脂分泌が過剰になるからです。
どうして皮脂が過剰になるの?
肌の水分が足りなくなると、肌は自分を守るために皮脂をたくさん分泌するからです。
さらに肌が乾燥すると、ターンオーバーが乱れて皮膚が厚くなります。
角質も排出されにくくなるので、皮脂と混ざって角栓ができやすくなります。
こうして「毛穴が詰まりやすくなる」と「角栓ができやすくなる」という2つの要素が発生することになるのです。
肌の乾燥とニキビは、一見関係がないようで密接につながっているわけです。
乾燥への対策
肌乾燥への対策は、保湿!

肌が水分をしっかりと保持できるように、有効な保湿成分をとり入れていきましょう。
こちらもチェック
3・ターンオーバー

もう1つの困った事情は、ターンオーバーの乱れです。
肌のターンオーバーは、通常なら約28日の周期になっています。
この周期が加齢によって遅くなるのは有名な話ですね。

ターンオーバーが遅くなると毛穴の汚れが排出されにくくなる…つまり角栓ができやすくなります。
また、皮膚が厚くなりがちで毛穴も詰まりやすくなります。
ターンオーバーと生活習慣
ターンオーバーが乱れる原因は加齢だけではありません。
睡眠不足やストレスといった生活習慣も大きく影響します。

つまりターンオーバーを整えるためには、「睡眠をしっかりととる」「ストレスを溜めない」といった意識も大切です。
ターンオーバーへの対策
ほかにも、ターンオーバーが遅いと感じたらピーリングも有効です。
ただし、過剰なピーリングは厳禁です。
肌の乾燥を進めてしまいます。

肌の様子を見ながら週に1回、多くても10日に2回程度にしておきましょう。
こちらもチェック
ニキビができない肌作りを
大人ニキビの代表的な原因を3つ取り上げましたが、どれかに心あたりはありましたか。
だいたいの人は、この3つの原因のどれかにあてはまるはずです。
原因がわかれば対策もとりやすくなるはずなので、ニキビができない肌作りを目指してがんばりましょう!