メイクをした日には、肌にとって必要なクレンジング。
毎日メイクをするなら、毎日の工程になるので肌への負担も考えなくてはいけません。
数あるクレンジング剤の種類の中から、ちゃんと自分に合ったクレンジング剤を選んでいますか。
間違ったクレンジング剤を選ばないように、クレンジングの基礎知識や種類別の肌負担を学んでおきましょう。
Contents
クレンジングの基礎
ご存知の通り、クレンジングとはメイクを落とすものです。
では、そこにはどんな必要性があるのでしょうか。
どんな仕組みになっているのでしょうか。

まずは、そんなクレンジングの基礎からです。
クレンジングの必要性
クレンジングの必要性は「メイクを肌に残さないこと」にあります。
メイクを肌に残したままにしてしまうと、まず色素沈着というリスクが高くなります。
肌の色がくすんでしまうということです。

ほかにも毛穴にメイクが詰まってしまうことで毛穴トラブル、ニキビといった、あらゆる肌トラブルのリスクが高くなります。
肌のターンオーバーが遅くなるほどそのリスクも高くなるので、年齢が高くなるほどにクレンジングの必要性も高くなります。
クレンジングの仕組み
落ちにくいように工夫されているメイク用品。
そのためにほとんどが油性でできていて、水やお湯だけでは落とせません。

そこで油性のメイク用品を同じ油分で浮かせ、洗い流せるような仕組みになっているのがクレンジング剤です。
その仕組みは界面活性剤によって成り立っています。
界面活性剤は油分と水分を馴染ませる働きができるからです。
界面活性剤とは

つまり界面活性剤とクレンジングは、切っても切れない間柄にあるのです。
だからクレンジング剤を正しく選ぶうえでも、界面活性剤のことを知っておかなければいけません。
界面活性剤は「肌に悪いもの」というイメージが先行していますが、どんな成分なのでしょうか。
界面活性剤の構造
さて、界面活性剤の「水分と油分を馴染ませる」という働きは、ちょっと不思議ですよね。
この働きができるのは、界面活性剤に2つの性質があるからです。
水に馴染みやすい性質を「親水性」。
油に馴染みやすい性質を「親油性」。
界面活性剤は、この相反した性質を両方もっているのです。

そう考えると、界面活性剤はほかにはない、画期的な性質をもった成分といえます。
だからクレンジングだけではなく、そのほかの化粧品、石けん、洗剤、医薬品といったさまざまな分野で活躍してくれています。
クレンジング剤に必要な成分
こうした2つの性質をもっていることから、界面活性剤はクレンジング剤に必要な成分となっています。
界面活性剤なら、油分であるメイクと馴染ませることができます。
そして洗い流すための水分とも馴染み、メイクとともに流されてくれます。
だから界面活性剤をクレンジング剤に配合しておかないと、メイクをきれいに落とすことができなくなってしまうのです。

たしかに界面活性剤は肌への負担がある成分ですが、クレンジング剤においては否定できない成分といえるのです。
※界面活性剤フリーのクレンジング剤もありますが、そのぶんメイクが落としにくいと考えてください。
ポイントは界面活性剤の配合量
界面活性剤がクレンジングに欠かせないなら、どう付き合うべきなのでしょうか。
それは、クレンジング剤の中にある、界面活性剤の配合量にポイントがあります。
界面活性剤の配合量は、少ないほど肌への負担も少なくなります。
しかし落ちにくいメイク用品ほど、界面活性剤と油分の配合量を多く必要とします。
ウォータープルーフ、カバー力強化、密着感など、落ちにくさをウリにしている商品には「界面活性剤と油分を多く含んだクレンジング剤」を使ってでも落とすべきです。
界面活性剤の肌負担が高くても「メイクを肌に残すよりは肌にいい」からです。

一方で落としやすいメイク用品を使っているなら、「界面活性剤と油分が少ないクレンジング剤」で落とすべきです。
もちろん、そのほうが肌への負担が少ないからです。
わざわざ界面活性剤をより多く含んだクレンジング剤を使う必要はありません。
つまり自分のメイクに合わせて、できるだけ少ない量の界面活性剤や油分と付き合ってください。
逆に、界面活性剤や油分の量を減らすために、メイク用品を落ちやすいものにするという発想もアリです。
クレンジング剤の種類

界面活性剤も油分も肌にリスクがある成分です。
しかし界面活性剤が少なければ油分を多くしなければいけないし、油分が少なければ界面活性剤を多くしなければいけません。
クレンジング剤とはそういったバランスで作られています。
ではそんなクレンジング剤の中で、自分のメイクにはどのタイプのクレンジング剤を選ぶべきなのか。
クレンジング剤の種類と特徴を、肌リスク別にとり上げていきます。
クレンジング剤選びの参考にしてください。
※商品によってリスクも違ってきます。あくまで「一般的な強弱」として参考にしてください。
肌リスクが少なめ

クリームタイプ
界面活性剤と油分のバランスがとれているものが多く、肌リスクが少なめです。
ミルクタイプ
水分が多く洗浄力が弱めなので肌リスクも少なめです。
ジェルタイプ(白濁しているもの)
クリームタイプに近いので肌リスクが少なめです。
肌リスクが高め

ジェルタイプ(透明のもの)
界面活性剤が多く使われているので肌リスクが高めです。
界面活性剤不使用タイプ
天然オイルや油脂で構成されているので成分のリスクは少ないのですが、洗い流しにくいので摩擦によるリスクが高くなります。
メイクが落ちにくいので、メイクが肌に残る可能性もあります。
リキッドタイプ
油分が少ない代わりに界面活性剤が多いので、肌リスクが高めです。
肌リスクがさらに高め

ウォータータイプ
油分が少なく界面活性剤が多めなのに加えて、拭き取るための摩擦のリスクもあります。
オイルタイプ
界面活性剤も油分も多めで、洗浄力が強い代わりに肌リスクがかなり高いです。
こちらもチェック
拭き取りシートタイプ
簡単にメイクを落とせるように、界面活性剤が多く含まれています。
さらに拭き取りの摩擦も加わるので、肌リスクはかなり高めです。
クレンジングは上手に使い分けを!
しっかりメイクのときはオイルタイプ、それ以外は肌リスクが少なめのタイプを使うなど、メイクによって使い分けることが大切です。
クレンジング剤の肌への負担は高いので、年齢肌になったらなるべく落としやすいメイクにして、優しいタイプのクレンジングを使うようにしていきましょう。