年齢とともに肌の水分量は少なくなっていきます。
空気の乾燥も肌に影響するので、季節によっても肌の水分量は少なくなります。
理想的な肌の水分量は40%~50%といわれていますが、あなたは40%以上ありますか。
今回は肌の水分量を上げるための大事なポイントを解説していきます。
Contents
肌の水分量と保水力
肌の水分量は、「肌がどれだけ保水できるか」で決まります。
肌の水分量=肌の保水力
つまり「肌が濡れている」かどうかではないのです。
肌に化粧水をたっぷり付けただけで「保湿できた!」と満足してはいませんか。
それでは肌を「濡らしている」だけで、すぐに肌の水分と一緒に化粧水も蒸発してしまいます。
保湿の意味とは
肌が水分を保つ力を「保水力」または「水分保持力」といいます。

そして「保湿」とは、スキンケアにおいて保水力を高めることです。
化粧水で水分補給するだけでなく、保水力を高めることが可能な成分をとり入れなければいけません。
肌年齢が若く、保水力があるなら問題ありません。
しかし保水力が足りない年代に入ったら、こうした保湿スキンケアで水分量を上げる必要があります。

また、季節によっても肌の水分量は変化します。
普段は乾燥が気にならなくても、季節によっては保湿が必要となる肌もあります。
冬場の湿度は危険信号
保水力を高める成分(保湿成分)

では肌の保水力を高めるには、どういった成分をとり入れていけばいいのでしょうか。
保湿力が高くて有名な成分は「コラーゲン」「ヒアルロン酸」「セラミド」が代表的です。
これらは3大保湿成分ともいわれています。
3大保湿成分
・コラーゲン
・ヒアルロン酸
・セラミド
ただし同じ「保湿成分」と呼ばれていても、肌にとっての働き方は違ってきます。

それぞれの性質によって「どんなふうに水分を保つのか」「どのくらい水分を保てるのか」といった違いがあるからです。
「どこの場所で水分を保っているのか」という違いもあります。
肌は何層にもなっているので、「角層で働く成分」もあれば「真皮層で働く成分」もあるからです。
どんな働きをするの?
保湿成分の違い
たとえばセラミドは、「角質層内」で「水分を挟みこむ性質の成分」です。
ヒアルロン酸は、「真皮層内」で「水分を抱え込む性質の成分」です。
似ているようで、ちょっと違うと思いませんか。

こうした違いを把握したうえで、自分に必要な保湿成分をとり入れていきましょう。
ちなみに保湿成分は、ほかにもたくさんあります!
保湿成分14種類を性質別に紹介!
おすすめはセラミド
保湿成分はたくさんの種類がありますが、保水力を上げるためにおすすめの成分はセラミドです。
セラミドとは
角質層内で水分を挟み込み、保持する性質をもつ成分。
角質細胞間脂質の約4割を占める主成分で、バリア機能を保つために必要。
セラミドは角質層(角層)という、肌の1番外側の層で水分を保つ成分です。

角質層がしっかりと水分を保持していると、肌は外部刺激から守られることになります。
こういった機能を「肌のバリア機能」といいます。
肌が荒れやすかったりする人は、このバリア機能が低下していると考えていいでしょう。
また、角質層が強固になっていれば、肌内部の水分も蒸発しにくくなります。
つまり肌内部の水分を保ちやすくしてくれるのです。(下図参照)

こうした理由から、どの保湿成分か迷ったら、角質層内の水分保持力を上げるセラミドがおすすめなのです。
セラミドの詳しい解説はコチラ
水分量上昇!ポイント5つ

では保湿とは別に、肌の水分量を上げるためのお手入れポイントをとり上げていきます。
1・正しい洗顔
洗顔は、ほとんどの人が毎日しているはずです。
その洗顔を適当にあしらっていると、肌の保水力を低下させる原因になりかねません。
・1日に何度も洗わない(1回~2回まで)
・ゴシゴシこすらない
・強過ぎる洗浄力に注意
・泡をしっかり立てる(泡に吸着力が生まれる)
・指でこすらず、泡を転がすように洗う
・ぬるま湯(30℃~35℃)で洗い流す
こういった点に注意して、毎日の洗顔は丁寧にしていきましょう。

また、「面倒だから今日は洗顔しない!」というのもいけません。
古い皮脂が酸化してしまい、肌コンディションを低下させてしまうからです。
朝の洗顔料はパスしてもいい?
古い皮脂を肌の上で酸化させないため、洗顔料をつかった洗顔は必要になります。
ただし朝は洗顔料は使わず、ぬるま湯だけで洗う、という選択肢もあります。
洗顔料は肌を乾燥させてしまうリスクもあるので、朝は洗顔料なしでいい肌質なら、思い切ってなしにしてみることをおすすめします。
肌質について詳しくはコチラ
洗顔についてはコチラ
2・化粧水はコットンで
化粧水は手で付けるとムラになりがちで、全体的に浸透させるのが難しくなってしまいます。

そこでコットンを使うことをおすすめします。
コットンは、水分を跳ね返しながら肌に吸収させるという特性をもっています。
この特性のおかげで肌全体に化粧水を浸透させやすくなります。
3・産毛を処理する
産毛は、アレルギー物質や紫外線といった外部刺激から肌を守る働きをしています。
しかし産毛を処理することで、肌の水分量や油分量が高くなることが研究で明らかになってきました。
肌の保水量を上げるために産毛の処理をして、保湿成分の吸収率をアップさせましょう。

ただし紫外線への抵抗力が弱くなるデメリットもあるので、紫外線対策はしっかりとするようにしてください。
紫外線対策
産毛の処理をしてないとしても、紫外線対策は基本と考えてください。

紫外線はUV-Bによる日焼けだけでなく、UV-Aが肌内部の保湿成分を破壊してしまいます。
4・フェイスマッサージ
マッサージで血行が良くなると肌の代謝も良くなり、保湿成分が肌に入りやすくなります。

強くこすらないように、クリームやオイルを使ってやさしくマッサージをするようにしてください。
5・良質な睡眠
睡眠は肌のターンオーバーに大きく関わっています。
睡眠時に分泌される成長ホルモンが、ターンオーバーを促します。
良質な睡眠は、成長ホルモンを分泌させやすくします!
どんなにスキンケアをがんばっても、肌のターンオーバーが乱れていては肌状態は良くなりません。

良質な睡眠をしっかりととって、肌のターンオーバーを整えてください。
眠る前にスマホやパソコンの画面をみていると、脳に刺激が残って熟睡できなくなってしまいます。
入眠前はモバイルを手放し、ゆったりと過ごしましょう。
こちらもチェック
じょうずな水分補給について

肌の水分量を上げるためには、体内の水分も無視できません。
体内の水分が不足しては、肌に巡る水分も不足することになるからです。
1度に大量に飲むのではなく、なるべくこまめに水分補給していきましょう。
水分補給のポイント
温かい飲み物を選ぶ
冷たい飲み物は爽快ですが、体温が低下すると代謝も下がってしまいます。
そこで、なるべく温かい飲み物をチョイスするようにしてください。

熱中症対策でスポーツドリンクなどを飲むときは、冷やし過ぎていないものを!
カフェインは避ける
温かい飲み物といっても、コーヒーなどに含まれているカフェインには利尿作用があります。
せっかく水分補給しても、補給したそばから利尿してしまっては意味がありません。
(すべて100mlあたりの含有量)
・コーヒー…50mg
・ココア…35mg
・緑茶…30mg
・紅茶…20mg
・コーラ…10mg
ほかにも、ビールなどに含まれているアルコールにも利尿作用があります。
こういった点にも気をつけていきましょう。
保水力がある肌は、イキイキきれい!
保水力があって、水分がたっぷりとある肌はとてもきれいです。
肌年齢を若く維持するためにも、保水力で水分量を高くしていきましょう!
肌チェッカーで水分チェック!